追わせるためには距離を置け?
いつも自分から送ってる。いつも自分から誘ってる。返信が来ると嬉しくて、来ないと不安になる。この立場を変えたくて、追わせる方法を調べる。
で、出てくる。返信を遅らせろ、既読スルーしてみろ、誘いを一回断れ、ミステリアスに振る舞え、と。
やってみる。返信を三時間後にする。誘いを一回断ってみる。でも向こうから来た瞬間に飛びついてしまう。三日後には元通り、また自分ばかり追ってる。
なんで立場が変わらないんだろう
距離を計算して置くことの、根本的な問題
返信を遅らせる、誘いを断る、ミステリアスに振る舞う。これらは全部、追わせるためにやってる、という前提がある。その前提が問題。
追わせようとして距離を置いてる間、頭の中は全部相手で埋まってる。向こうから来るかどうかをずっと確認してる。来なかった時の落胆がある。来た時の安堵がある。
追いながら追われようとしてる。立場は何も変わってない。行動が変わっただけで、相手への依存度は同じ。その依存度が、距離を置いてる間も空気に滲み出る。
追わせようとしてる女が、男に見えてしまうもの
ここが核心。
計算して置いた距離は、相手に伝わる。返信が遅いのが計算かどうか、察せる男性には察せる。男性の友人に聞くと全員、駆け引きされてるとなんとなくわかる、と言う。
わかった瞬間に何が起きるか。ゲームモードに入る。こっちも遅く返そう、こっちも引いてみよう、になる。二人で追わせ合戦をやり始める。どっちも追われてない、というスタートと何も変わらない。
追わせようとしてる女は、追わせようとしてること自体が見えてしまう。見えたら、追わせる効果が消える。
自分ばかり追ってた私が、逆転した瞬間
実際の話をする。
追い続けて惨めだった時期の正体
二十代後半、完全に追う側だった時期がある。
好きな人ができると、その人の動向が生活の中心になってた。LINEが来たら即返信、来なければ何かしたかなと考える。デートの予定がなければ不安で、誘いがあれば予定を全部調整した。
その頃の惨めさを振り返ると、惨めの正体がわかる。自分の生活の価値を、相手が決めてた。相手の返信ひとつで、その日の充実度が変わる。機嫌の主導権を、完全に相手に渡してた。
追う恋愛の惨めさは、追ってること自体じゃない。自分の一日の価値を、他人に委ねてしまってること。これが惨めの正体だった。
何もしてないのに追われ始めた時、何が変わってたか
逆転した時期がある。意図してなかった。
仕事が佳境を迎えた時期。プロジェクトが詰まって、毎日深夜まで作業してた。気になってた人がいたけど、連絡する余裕が物理的になかった。誘いが来ても、今週は無理かも、と正直に返してた。返信も、返せる時間に返す、という状態になってた。
一ヶ月後、気づいたら向こうから連絡が増えてた。会いたい、が来るようになってた。
何かテクニックを使ったわけじゃない。追わせようとしてたわけでもない。ただ仕事が忙しくて、自分の生活が相手より先にあった。それだけだった。
追わせようとしてなかった時に、初めて追われた…
あの一ヶ月が、私の恋愛観を根本から変えた。
9割がやらない逆の一手は、追わせることを目標にしないこと
世間と逆をいく。
追われる人間が、無意識にやってること
本当に追われてる女性を観察してると、共通点がある。
追われようとしてない。距離感を計算してない。返信のタイミングを考えてない。ただ自分の生活を生きてる、その結果として返信が遅かったり、誘いを断ったりしてる。
行動が同じでも、動機が全然違う。計算で返信を遅らせる女と、本当に忙しくて遅くなる女。行動は同じでも、空気が違う。相手はその空気の差を感じ取る。
追われる女になりたいなら、追われようとするな。追われる必要がない状態を作れ。この順番が逆になってる人が、9割いる。
距離感は計算するな、結果として生まれるものにしろ
具体的に言う。
距離感は、作るものじゃなく出るもの。
返信したい時は返す。忙しい時は遅くなる。会いたい時は会う。会えない時は会えないと正直に伝える。その自然な波が、相手から見た時の距離感になる。
これを意識してやろうとするから、計算になる。計算になったら見える。見えたら、効果が消える。
自然な距離感が出るためには、本当に自分の生活が先にある必要がある。その充実が土台になって、初めて距離感が自然に生まれる。
なぜ追わせようとしない女が追われるのか、心理の裏側
自己決定感、人は自分で選んだものに執着する
人間は、自分で選んだものに価値を感じる。押しつけられたものより、自分の意志で手を伸ばして取ったものを大切にする。心理学でいう自己決定感の問題。
追う恋愛では、相手を選ばせない構造になってる。毎日連絡が来て、誘いが来て、向こうが動く余地がない。手を伸ばす前に、もう手元にある。
追わせる恋愛の本質は、相手に選ぶ余地を渡すこと。相手が自分の意志で近づいてくる空間を作ること。その空間は、テクニックで作れない。あんたが本当に自分の生活を生きてる時にだけ、自然に生まれる。
充実してる人間の引力、生命力が人を引き寄せる
もうひとつ、大事な話をする。
充実してる人間には、引力がある。理屈じゃなく体感として多くの人が知ってる。なんかあの人の周りにいたい、という感覚。
なぜ引力が生まれるか。充実してる人と一緒にいると、自分も充実できそうな気がするから。その人の生命力が、周囲を引き寄せる。
追ってる女は、相手に充実感を求めてる。相手がいれば充実する、という構造。これは依存で、引力にならない。
追われる女は、すでに充実してる。相手がいなくても充実してる。だから相手は、この人といると自分も充実できそうと感じる。その感覚が、近づきたいという動力になる。
追わせる距離感のテクニックより、自分が充実してる一日の積み重ねの方が、圧倒的に強い。
立場を逆転させることのコスト
今追ってる相手は、変わらないかもしれない
自分の生活を充実させて、相手への依存度を下げていくと、当然相手への反応が変わる。返信が遅くなる。誘いを断ることが増える。
そこで相手が動いてきたら、立場の逆転が始まってる。動いてこなければ、その関係は動かない関係だったということ。
自分が全力で追ってることで成立してた関係が、あんたが引いた途端に終わる場合がある。それは、あんたが全力で動かしてきた関係の正体。どっちが正しいかじゃない。その事実を知った上で、どうするか。
立場が逆転した後に来る、新しい感覚
最後に、これだけ話しておく。
立場が逆転して、相手が追ってくるようになった後に、新しい感覚が来ることがある。追われることへの居心地の悪さ。蛙化に近い感覚。
これは、追う側から追われる側への切り替え時期に起きやすい。追われることに慣れてないから、距離が縮まるのが怖くなる。
この感覚が来たら、焦らなくていい。追う恋愛をやめて、自分の生活を取り戻した結果として起きてることだから。
自分ばかり追って惨めだった時期を終わりにするのは、テクニックじゃない。自分の生活を先に取り戻すことで、構造ごと変わる。その順番だけは、間違えないで。

コメント