余裕を持とう、自分を愛そう、ではいつまでも変わらない
余裕のある女になりたくて、調べる。
出てくるのは、自信をつけよう、自分を大切に、ポジティブに考えよう、好きなことをしよう、という言葉。
それができたら最初から苦労してないんだけど…
全部、精神論。どう考えるか、どう感じるか、という話。でも不安になる時に、ポジティブに考えようとしても、なれない。スマホを確認したくなる衝動は、考え方を変えようとしても止まらない。
感情から変えようとするアプローチが、根本的に間違ってる。余裕は感情じゃなく、行動の積み重ねから生まれる。先に行動を変えると、感情が後からついてくる。これが9割の人が知らない逆の順番。
感情を変えようとするより行動を変える方が、なぜ速いのか
心理学に行動活性化という概念がある。気分が変わるから行動するんじゃなく、行動するから気分が変わる、という現象。
うつ状態の人に、やる気が出たら動きましょうと言っても、やる気は出ない。でも小さい行動から始めると、気分が変わってくることがある。感情が先じゃなく、行動が先。
余裕も同じ構造。余裕が出たら行動を変えよう、じゃなく、行動を変えると余裕が出てくる。順番が逆なの。
だから精神論は後回しでいい。先にやることをやる。感情は、勝手についてくる。
余裕がない状態の正体は、習慣の設計ミス
余裕がない女性の一日を、素直に描写してみる。
朝起きて、まずスマホを確認する。LINEが来てるか見る。来てなければ少しテンションが落ちる。来てれば嬉しくて返信を考える。仕事中もスマホが気になる。夜、相手の動向を確認して、返信の速さやテンションで気分が変わる。寝る前にもう一度確認して眠れる、眠れないが決まる。
一日の感情のアップダウンが、全部相手の動向で決まってる。
これは性格の問題じゃない。習慣の設計の問題。一日の中で相手の動向を確認する頻度が高すぎる設計になってる。設計を変えれば、感情のアップダウンが変わる。変えるのは気持ちじゃなく、行動のパターン。
感情を変えようとして失敗し続けた私の話
実際の話をする。
ポジティブに考えようとするたびに、余計に沼にはまった時期
二十代のころ、余裕のある女になろうと思い立って、いろいろ試した。
不安になったら深呼吸する。連絡が来なくても気にしないようにする。ポジティブに捉えよう、仕事が忙しいだけかもしれない、と考える。
全部、三日と続かなかった。
深呼吸してる間も、スマホを確認したかった。気にしないようにしようとするほど、気になった。ポジティブに捉えようとするほど、ネガティブな可能性が頭をよぎった。
感情を抑えようとすると、感情が強くなる。これを皮肉過程理論という。シロクマのことを考えないでください、と言われると、シロクマしか頭に浮かばなくなる現象。不安を考えないようにしようとするほど、不安が前に来る。
そうか、感情に直接触ろうとすること自体が問題だったのか
行動を変えたら、感情が変わってきた体験
変わったきっかけは、あるコーチから聞いた言葉だった。気分が変わるのを待つな、先に体を動かせ。
試しにやってみた。スマホを確認したくなったら、確認する前に何かひとつ別のことをやる。立ち上がって水を飲む。窓を開ける。一行だけ本を読む。それだけ。
最初の一週間は、別のことをしながらスマホが頭にあった。でも二週間目から、別のことをやった後にスマホを確認する気が少し薄れる瞬間が出てきた。三週間後、確認の頻度が自然に減ってた。
気持ちが変わったんじゃない。行動が変わったら、気持ちがついてきた。感情じゃなく行動を先に変えると、こういうことが起きる。
9割がやらない逆の習慣、明日から変わる具体的な行動
精神論を一切抜きにして、やることだけ話す。
朝一番にやることを、相手の確認から変える
まず朝の習慣から変える。
今まで起きてすぐスマホを確認してたなら、起きてから最初の十五分はスマホを見ない。その十五分に、自分のためだけの行動をひとつ入れる。コーヒーを淹れる、ストレッチをする、窓を開けて外の空気を吸う、なんでもいい。ただし相手に関係ないことであること。
なぜこれが効くか。一日の最初の行動が、その日の感情の土台を作るから。朝一番に相手の動向を確認する習慣は、起きた瞬間から感情の主導権を相手に渡してる。起きた瞬間から自分のための行動をすると、今日の感情の主導権を自分で持って一日を始められる。
たった十五分。でも積み重なると、一日の感情の重心が変わる。
LINEが来た瞬間にやること、やめること
具体的に言う。
やめること。通知が来た瞬間に開く習慣。通知音がした瞬間に全部の行動が止まって、スマホに手が伸びるパターン。
やること。通知が来たら、今やってることをひとつ終わらせてから開く。
コーヒーを飲んでる途中なら、飲み終わってから。仕事の一文を書いてる途中なら、書き終わってから。歯を磨いてる最中なら、磨き終わってから。
これ、たったそれだけのことに見える。でもこの習慣が続くと、通知が来た瞬間に全部が止まる反射が弱くなる。今やってることが相手の通知より先にある、という順番が、体に染みついてくる。
余裕は性格じゃなく、この順番の習慣から生まれる。
週に一度、相手と完全に無関係な予定を死守する
週に一回、相手に一切関係ない予定を入れる。しかも入れたら、何があっても動かさない。
友達と会う、習い事に行く、一人で映画を観る、遠いカフェに行く。内容はなんでもいい。ただし、その時間は相手のことを考えなくていい理由がある予定であること。
なぜ一回で、なぜ動かさないのか。一回にしか入れないと、その一回を守ることへの意識が高まるから。動かさない、と決めておくと、相手から誘いが来た時に断る経験ができる。
この断るという経験が、実はすごく大事。相手の誘いに全部合わせてきた人は、断ることへの恐怖がある。週一の死守予定があると、この断ることへの練習ができる。断っても関係が続く体験が積み重なると、断ることへの恐怖が薄くなる。
夜、寝る前の最後の確認をやめる
地味だけど、これが効いた。
寝る前のスマホ確認を、最後の儀式にしてる人が多い。返信来てるかな、既読ついてるかな、SNSで何かしてるかな。この確認で一日を終わると、相手の動向が最後の感情として眠りにつく。
変える。寝る前の最後の行動を、相手の確認じゃなく自分のための行動にする。その日面白かったことをメモに一行書く、明日やりたいことをひとつ考える、好きな曲を一曲聴く。何でもいい。
最後に自分のための行動をして眠ると、朝起きた時の感情の重心が微妙に変わってくる。寝る前と起きた後は、感情が作られやすい時間帯だから。
なぜ行動の習慣が感情を変えるのか、心理の裏側
理由なき逆張りは暴論。話す。
感情は環境と行動に引きずられる、という現実
感情は、自分の意志でコントロールできない。でも環境と行動は、意志でコントロールできる。
人間の感情は、置かれた環境と直近の行動に強く引きずられる。毎朝起きてすぐ相手の確認をする環境にいれば、感情は相手の動向に引きずられ続ける。毎朝起きてすぐ自分のための行動をする環境にいれば、感情は自分の行動に引きずられ始める。
どちらの環境を作るかは、選べる。感情は選べないが、環境は選べる。習慣は、環境を意図的に作る行為。
余裕のある女は、感情が強いわけじゃない。余裕が生まれやすい環境を、習慣によって作れてる人。
小さい行動の積み重ねが、自己効力感を育てる
自己効力感という概念がある。自分はやればできる、という感覚のこと。
朝十五分を守れた。LINEを見る前に一個終わらせた。週一の予定を動かさなかった。これらは小さい行動だけど、自分が決めたことを実行できた、という体験を積み重ねる。
この積み重ねが、自己効力感を育てる。自己効力感が上がると、自分の判断を信頼できるようになる。自分の判断を信頼できると、相手の動向に依存しなくても自分でいられる感覚が生まれる。
自信をつけよう、で自信はつかない。小さい行動を守り続けた体験の積み重ねが、自信を育てる。精神論と逆で、行動から感情が生まれる。
覚悟すべきリスク、習慣を変える過渡期のしんどさ
全部話す。
最初の三週間が一番きつい
行動習慣を変える時に必ずある、過渡期のきつさ。
最初の一週間は、やめようとした行動への衝動が強くなる。スマホを確認したくなる気持ちが、いつもより強く来る。さっきの皮肉過程理論がここでも出てくる。やめようとすると、衝動が強まる。
これは失敗のサインじゃない。変化してるサイン。衝動が来たら、来たな、と観察するくらいで十分。戦わない。ただ別の行動に移る。
三週間続けると、衝動が弱くなってくる。一ヶ月続けると、習慣になってくる。最初の三週間を、ただ乗り越える。
習慣が変わると、今の関係が揺れることがある
返信のタイミングが変わる。誘いを断る機会が増える。今まで全部合わせてた相手への反応の速さが、変わる。
相手によっては、急に変わった、と感じる。今まであんたが全力で合わせてきたから関係が維持されてた場合、あんたが自分の習慣を優先すると関係が揺れることがある。
でもここで揺れる関係は、あんたの習慣次第で維持されてた関係。あんたが自分を後回しにすることで成立してた関係とも言える。揺れた後にどうなるかが、その関係の本質を教えてくれる。
揺れることを恐れて習慣を変えないより、揺れた先に何が残るかを見た方が、あんたの時間と感情を守る。
余裕のある女は、一日にして成らない。でも変わる順番を間違えてる人が9割いる。精神論から入るな。明日の朝、起きてすぐスマホを見る前に、コーヒーを一杯淹れるところから始める。それだけでいい。

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