上司が部下に恋をするきっかけ9割が誤読する好意の正体

最近、明らかに視線が長い。
二人で話す時間が増えた。仕事の相談が、いつの間にか個人的な話に変わってる。
これ、私の勘違い?それとも……
世間の答えは決まってる。上司に好かれるのはチャンスです。あるいは、危険なので避けましょう、と。
私はその好意がどこから来たかを知らないまま扱うと、あなただけが全部失うんだよと思う。

目次

上司が部下に恋をする、実際のきっかけ

魅力に惹かれた、はほとんどない

先に、身も蓋もない話から。
上司が部下を好きになるきっかけは、部下が魅力的だったからじゃないことが多い。
始まりは、たいてい上司の側の状態です。
仕事で追い詰められている時期。家庭がうまくいっていない時期。自分の判断に自信を失っている時期。
その時に、自分を頼ってくる人間が近くにいる。それだけで発火する。
つまり、あなたが特別だったからじゃなく、あなたが都合のいい位置にいた。この可能性を、最初に置いておいてほしい。

頼られる関係が、感情を生む仕組み

上司と部下の関係は、常に上から下へ何かが流れてる。教える、決める、責任を取る。
人は、手をかけた対象に愛着を持つんだよ。育てたもの、投資したものに執着する。
これは恋愛感情と、脳の中でほとんど区別がつかない。
だから上司の側は、しばしば取り違える。部下の成長を見て嬉しいという感情を、恋愛だと解釈する。

具体的に、どの瞬間に始まるか

実際に多いのは、三つの場面。
一つ目、部下が失敗して、落ち込んでいるのをフォローした時。弱さを見た瞬間に、守りたいという感情が発生する。
二つ目、二人で長時間働いた後。締切を越えた直後の、あの弛緩した時間。
三つ目、部下が上司の判断を明確に肯定した時。役職が上がるほど、褒められる機会は減る。そこに下から承認が来ると、効きすぎる。
どれも、あなたが普通に働いていただけで起きること。何もしていないのに始まる。

好意を受け取った側が、いちばん損をする

評価と好意が、混ざって見えなくなる

上司から好かれると、最初は仕事がやりやすくなる。
情報が回ってくる。相談に乗ってもらえる。
でも同時に、あなたの評価が実力によるものか、好意によるものか、誰にも分からなくなる。
あなた自身にも分からなくなる。ここが一番きつい。
そして周囲は必ず気づく。あの子は気に入られてるから、と言われ始める。
何もしていないのに、実力を疑われる立場に置かれる。

断った後の報復リスクは、現実に存在する

きれいごとを書いてもしょうがないので、正直に書く。
断った後、仕事を外される。評価が下がる。会議で発言を拾われなくなる。
これは実際に起きる。しかも、報復だと証明するのが極めて難しい形で起きる。
だから多くの人が、曖昧なまま流そうとする。そして曖昧さが、状況を長引かせる。

逆の一手、最初の違和感の時点で、記録を始める

何かを言う前に、まずこれをやってほしい。
業務時間外の連絡を消さない。二人での食事に誘われた日時をメモする。個人的な会話の内容を、簡単に残しておく。
これは相手を陥れるためじゃない。あなたの言葉を裏付けるため。
後で問題になった時、必ず言われる。勘違いだ、そんなつもりはなかった、と。
言葉と言葉の争いになった時、記録がある側の言葉が通るので。
何も起きなければ、使わずに済む。それが一番いい。

気づかないふりが、期待を育てる

曖昧な反応は、全部いけると読み替えられる

上司の側も、慎重に動いてる。立場があるので、一気に踏み込まない。
小さな接触を一つずつ増やして、反応を見る。少し長い雑談、業務外の連絡、二人での食事。
そこで曖昧に流されると、どう解釈されるか。
拒否されなかった、です。
あなたは困って黙っただけ。でも相手の中では、次の一歩の許可になってる。
気づかないふりは中立じゃない。前進の合図として消費されるので。

逆の一手、相手を拒否せず、ルールを提示する

言い方が全部を決める。
奥さんいるのに、とか、上司なのに、は使わない。相手のプライドと罪悪感を同時に刺すので、逆恨みを生む。
使うのはこれ。
「私、職場の人とは業務以外で連絡取らないって決めてるんです」
相手を名指しで拒否していない。ルールとして拒否してる。
相手は、自分が拒否されたのではなく、ルールに引っかかったと処理できる。プライドが傷つかない。
二人での食事も同じ。誰から誘われても断っている、と言えばいい。
一度ルールとして出しておくと、次に誘われた時も同じ言葉で返せる。毎回理由を考えなくて済むのも大きい。

覚悟すべきリスク

気まずくなる。これは避けられない。
それでも、曖昧なまま一年続く状態と、一週間の居心地の悪さを比べてほしい。
どちらが安いかは、考えるまでもないでしょ。

私が半年、笑って流して干された話

いい後輩を演じ続けた

二十代の頃、直属の上司がこのパターンだった。
最初は仕事の相談。それが飲み会で必ず隣になり、帰りの方向が同じになり、夜にLINEが来るようになった。
全部、笑って流した。
私が意識しすぎなだけ。面倒見がいい人なだけ
そう自分に言い聞かせて、半年。

断った翌日から、仕事が消えた

半年後、二人での食事に誘われた。断った。
翌日から、態度が露骨に変わった。
仕事を振られなくなり、会議で私の発言だけ拾われなくなり、情報が回ってこなくなった。
証明できることは、何一つなかった。
何もしていない私が、職場で一番居場所のない人間になった。

最初の週に、言えばよかった一言

あの半年で必要だったのは、これだけ。
「LINE、業務以外は返さないことにしてるんです」
最初の夜のLINEが来た週に、これを送るだけでよかった。
言えなかったのは、感じの悪い部下になるのが怖かったから。
結果、感じの悪い部下を避けた末に、仕事を干される部下になった。笑えないでしょ。

上司の好意が、本物だった場合

本物かどうかを、あなたが判定する必要はない

一時の勘違いなのか、本気なのか。
これを見極めようとして、時間を使う人がいる。無駄です。
どちらであっても、あなたが不快なら区切っていい。基準を相手の本気度に置くと、永遠に動けなくなるので。
判断基準は、相手の意図じゃなく、あなたの感覚。ここを移すだけで、動ける。

あなたの側にも好意がある場合

上司を好きになることは、実際にある。頼れる人が近くにいれば、当然起きる。
ただ、評価権がある関係のまま進めると、二人とも失うものが大きい。
やるなら、条件を変えてから。異動、部署替え、どちらかの転職。
それまでは、何も動かさない。時間がかかるけど、それが両方を守る唯一の順番なので。
既婚である場合は、そもそも選択肢に入れない。

一人で抱えない

穏便に済ませようとして、全部背負う人が多すぎる

言えば波風が立つ。だから黙る。
その結果どうなるかは、私が証明した通り。

逆の一手、問題になる前に、一度だけ誰かに話しておく

相談じゃなくていい。ただ、話しておく。
信頼できる同僚でも、人事でも、社外の窓口でも。今こういう状況で、線は引いているけど一応伝えておく、と。
後で問題になった時、その時点で既に話していたという事実が、あなたの言葉を裏付ける。
それと、一人で抱えている状態は判断を鈍らせる。誰かに話すだけで、自分が悪いのかもという錯覚が薄れる。

仕事に影響が出た時点で、恋愛の話じゃない

断った後に、仕事を外される。評価を下げられる。
これはハラスメントです。会社の問題として扱っていい。
あなたが我慢して解決する話ではないので。

好かれたことは、あなたの落ち度じゃない

自分を点検し始める人が多い

愛想が良すぎたのかも。頼りすぎたのかも。隙があったのかも。
違う。あなたは普通に働いていただけ。越えてきたのは相手のほうです。
上司が部下に恋をするきっかけの大半は、上司の側の事情から始まってる。あなたが作ったものじゃないからね。

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